キャリアコンサルタントとは?
近年、キャリアコンサルタントの重要性に注目が集まっています。一言に「キャリア」と言ってもその意味には幅があり、一般的にイメージされる「キャリア」は、おそらく仕事上の経験・経歴・職歴などでしょう。しかしそれは「キャリア」という言葉の狭義の意味であり、広義の意味での「キャリア」とは、その人の人生の進め方、つまり「生き方」を意味します。キャリアコンサルタントが扱う「キャリア」は、この広義の意味での「キャリア」です。相談者一人一人の一度しかない人生をより良いものにするためにキャリアコンサルタントは存在します。
長い人生では迷う場面や時期が必ず訪れます。「自分が何を目指せばいいのか分からない」「スキルアップして、もっと上のステージに行きたいけど、何から手を付ければいいのか分からない」などなど、誰もが悩んだことがあるでしょう。そんな時にキャリアコンサルタントは、相談者に寄り添い、相談者の声に耳を傾けます。これまでの経験や関心事、不安や不満、将来の希望や現在抱えている問題などを聴き、カウンセリングを重ねながら、どういう方向に進みたいのか、どういう方向が合っているのかを一緒に考えていきます。大事なことは、わかりやすい答えを出すことではなく、相談者が自分自身のことを深く理解し、その自己理解から道を導きだすこと。相談者とキャリアコンサルタントに上下関係はなく、ランナーと伴走者のように協力し合い、素晴らしい人生を完走できるようにサポートしていきます。
なぜキャリアコンサルタントは国家資格になったのか?
キャリアコンサルタントは国家資格、名称独占資格(職業能力開発促進法第三十条の二十八)です。よく聞く他の○○コンサルタントとは違い、指定登録機関特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会に登録をしていない人は名乗る事ができません。日本では2016年(平成28年)に現行制度となりました。この背景には日本社会の大きな変化があります。かつての日本社会は、終身雇用を前提に構築された社会でした。学校を出たら就職し、男性は定年まで働く。女性は結婚を機に離職し、家庭に入って夫を支える。会社は公私にわたって面倒を見てくれて、老後は退職金と年金で何の不安もなく暮らしていける。そんな絵に描いたような社会でした。しかしそれは経済が右肩上がりだから可能だったこと。そうではなくなった現在では、ひとりひとりが企業や国家に頼ることなく、自らの力で人生を切り拓いていかなければなりません。
さらにグローバル社会の到来によって、日本の置かれた状況は大きく変わりました。人々が様々な価値観をもつようになり、様々な生き方を選択できる社会になったと言えるでしょう。国レベルでも「働き方改革」が施行され、厚生労働省は企業へのキャリアコンサルタント導入を積極的に進めています。仕事はもちろんのこと、余暇やプライベートな時間も充実すれば、その人の人生は豊かになり、人間的にも大きく成長します。そして一人一人が成長すれば、企業や社会も成長します。定期的にキャリアコンサルタントと対話することによって、その時その時の自分の課題や問題を確認し、日々自己理解を深めていくことが、成功の鍵だと言えるかもしれません。
どんな時にキャリアコンサルタントにお願いするの?
誰かに「自分のこと」「人生のこと」「今抱えてる悩み・不安」などを聞いてほしいと思った経験はありませんか? そんな時はキャリアコンサルタントに話を聞いてもらうことをお勧めします。キャリアコンサルタントは傾聴のプロフェッショナルです。あなたが今話したいことを話すことで、モヤモヤしていた思考を整理できたり、やるべきことを明確にすることができるでしょう。カウンセリングを重ねて行くことで、それまで見えなかった自分の進むべき道が拓けたり、思ってもみなかった新たな自分を発見するかもしれません。自分と向き合う時間を作りたくなった時や、自分をもっと広く深く知りたくなった時、そしてワクワクするような未来の計画を立てたくなった時、ぜひキャリアコンサルタントに相談してみましょう。
キャリアコンサルタントについて
キャリアコンサルタントのお申し込み